羽なしテントウムシ
まずは、リンク先のニュース記事を読んでください。
羽のないテントウムシを作ることに成功した、というニュースなんですよ。
とにかく驚きましたね。
「生き物の形をそこまで変えたいの?」と。
植物を育てるうえで、アブラムシはポピュラーな害虫です。
ともすると、植物を覆うようにビッチリたかってしまいます。
そのアブラムシを捕食する昆虫の代表格が、テントウムシ、ヒラタアブ(の幼虫)、ウスバカゲロウで、そのなかで来てくれやすいのがテントウムシだろうと思います。
アブラムシの天敵がいれば、農薬に頼らずにアブラムシの駆除ができるので、一般家庭のガーデニングでもテントウムシは歓迎されているでしょうね。

これは、先日うちのベランダにいたテントウムシ。
その辺に散らかってる(笑)ハケの柄の上でじーっとしていました。
この頃ナスにアブラムシが数匹いたので(10匹はいなかった。ちなみに今はゼロ)、エサのあるナスに移動させようとしたんですが、なかなかナスの上にいってくれませんでした。どうにか移動させて、どうするか見ていたら、アブラムシに見向きもせず(?)に、ぶーんと飛んでいってしまいました。
歓迎せざる虫は追い払っても近くをウロウロ飛び回るのに、いてもいい虫はあっさり出て行ってしまうんだなーと、ぼんやり空中を見ていました。エサの前に連れて行ったとしても、食べたくなければ食べないだろうし、日向ぼっこしていただけかな…なんて思ったのでした。
そんなことがあったのがついこの前なので、テントウムシから羽を奪えば飛んで逃げずに留まらせることができ、アブラムシをより多く駆除させることができるだろうという発想はわからなくはないのですが…。
頭にノイズが鳴り響くような、この違和感は何なのでしょうね。
私は、批判的な意見も少なくない青いバラの開発についても、「どこまで色が変わるんだろう?」「バラの生命力と青の妥協点ってどこなんだろう」と楽しみにしているところがあって、面白がりたい性格をしてるなーと我ながら思うのだけど、今回のニュースには背筋がぞっとする感覚を覚えてしまいました。
良いとか悪いとかを断言する材料を持っているわけではないし、それを判断して主張したいわけでもない。
なんか怖くなっただけ。
慣用句の「羽をもぐ」にしても、イヤなニュアンスの言葉ですしね。
ふと思い立って調べてみたら、テントウムシは米語では「ladybug」、英語では「ladybird」というんですってね。どちらもladyなのね。なぜ?
その前に、日本語の「天道虫」という字についても知っておかないとね。まぁ、文字のままお天道様と関係があるようで、「太陽に向かって飛んでいく虫」という説や「飛び立つときに枝や葉の先に登って、天への道を教えてくれている」という説があるようです。どちらにしても、太陽に向かって飛ぶことを示していますね。
で、一方の英語・米語には、なぜ「lady」がつくのか。
この「lady」は淑女という意味ではなく、聖母マリア(Our Lady)のことなんですって!
ladybirdはOur Lady's Bird(聖母マリアの鳥)が由来だとか。ドイツ語ではMarienkaefer(マリアのカブトムシ)。フランス語ではles vaches de la Vierge(聖処女の牛)。聖処女もやっぱりマリア様のことでしょ? テントウムシとマリア様の結びつきは英語だけではなかったんです。
ナナホシテントウの赤い羽根に7つの紋の入った姿が、関係しているようです。赤い羽根はthe Virgin's red cloak(聖母マリアが着たマント)を、7つの紋はthe seven sorrows of the Virgin Mary(聖母マリアの7つの喜びと悲しみ)を象徴しているということなんですね。
なーんて、偉そうに書いてますが、主に次の2サイトからの受け売りです。
「聖母マリアの7つの喜びと悲しみ」についても調べてみたけど、正確に理解していないから、割愛します…。それに、私が見つけたサイトの内容からすると、「聖母マリアがこの世に生きた理由とそのなかでとりわけ喜びを感じた出来事」っていう感じで、悲しみとか悲哀のニュアンスがなかったので、よくわかりません。
ladybirdの語源がわかったところで、「黒字に赤い丸のナミテントウはマリア様っぽくないよね?」とか、「無地のキイロテントウやアカイロテントウはどうするの?」「っていうか、最近ナナホシテントウはあまり見ないよ! うちに来るナミテントウは二紋型か四紋型で7つではないし!」とか、本題とは関係ない方向に思考がズレていってしまいました(笑)。
参考までに、テントウムシの種類を知るには、下記のサイトがとっても有効です。色も紋もいろいろあるもんですねー。
小さなテントウムシひとつで、こんなに話が膨らむとは。たまには興味をもって調べると、いろんなことがつながって、いいですねー。これで、ladybug/ladybirdって単語も、しばらくは覚えていられそう(笑)。
この記事を書きながら、夏休みの自由研究でもしたような気分になりました。
羽のないテントウムシを作ることに成功した、というニュースなんですよ。
とにかく驚きましたね。
「生き物の形をそこまで変えたいの?」と。
植物を育てるうえで、アブラムシはポピュラーな害虫です。
ともすると、植物を覆うようにビッチリたかってしまいます。
そのアブラムシを捕食する昆虫の代表格が、テントウムシ、ヒラタアブ(の幼虫)、ウスバカゲロウで、そのなかで来てくれやすいのがテントウムシだろうと思います。
アブラムシの天敵がいれば、農薬に頼らずにアブラムシの駆除ができるので、一般家庭のガーデニングでもテントウムシは歓迎されているでしょうね。

これは、先日うちのベランダにいたテントウムシ。
その辺に散らかってる(笑)ハケの柄の上でじーっとしていました。
この頃ナスにアブラムシが数匹いたので(10匹はいなかった。ちなみに今はゼロ)、エサのあるナスに移動させようとしたんですが、なかなかナスの上にいってくれませんでした。どうにか移動させて、どうするか見ていたら、アブラムシに見向きもせず(?)に、ぶーんと飛んでいってしまいました。
歓迎せざる虫は追い払っても近くをウロウロ飛び回るのに、いてもいい虫はあっさり出て行ってしまうんだなーと、ぼんやり空中を見ていました。エサの前に連れて行ったとしても、食べたくなければ食べないだろうし、日向ぼっこしていただけかな…なんて思ったのでした。
そんなことがあったのがついこの前なので、テントウムシから羽を奪えば飛んで逃げずに留まらせることができ、アブラムシをより多く駆除させることができるだろうという発想はわからなくはないのですが…。
頭にノイズが鳴り響くような、この違和感は何なのでしょうね。
私は、批判的な意見も少なくない青いバラの開発についても、「どこまで色が変わるんだろう?」「バラの生命力と青の妥協点ってどこなんだろう」と楽しみにしているところがあって、面白がりたい性格をしてるなーと我ながら思うのだけど、今回のニュースには背筋がぞっとする感覚を覚えてしまいました。
良いとか悪いとかを断言する材料を持っているわけではないし、それを判断して主張したいわけでもない。
なんか怖くなっただけ。
慣用句の「羽をもぐ」にしても、イヤなニュアンスの言葉ですしね。
ふと思い立って調べてみたら、テントウムシは米語では「ladybug」、英語では「ladybird」というんですってね。どちらもladyなのね。なぜ?
その前に、日本語の「天道虫」という字についても知っておかないとね。まぁ、文字のままお天道様と関係があるようで、「太陽に向かって飛んでいく虫」という説や「飛び立つときに枝や葉の先に登って、天への道を教えてくれている」という説があるようです。どちらにしても、太陽に向かって飛ぶことを示していますね。
で、一方の英語・米語には、なぜ「lady」がつくのか。
この「lady」は淑女という意味ではなく、聖母マリア(Our Lady)のことなんですって!
ladybirdはOur Lady's Bird(聖母マリアの鳥)が由来だとか。ドイツ語ではMarienkaefer(マリアのカブトムシ)。フランス語ではles vaches de la Vierge(聖処女の牛)。聖処女もやっぱりマリア様のことでしょ? テントウムシとマリア様の結びつきは英語だけではなかったんです。
ナナホシテントウの赤い羽根に7つの紋の入った姿が、関係しているようです。赤い羽根はthe Virgin's red cloak(聖母マリアが着たマント)を、7つの紋はthe seven sorrows of the Virgin Mary(聖母マリアの7つの喜びと悲しみ)を象徴しているということなんですね。
なーんて、偉そうに書いてますが、主に次の2サイトからの受け売りです。
「聖母マリアの7つの喜びと悲しみ」についても調べてみたけど、正確に理解していないから、割愛します…。それに、私が見つけたサイトの内容からすると、「聖母マリアがこの世に生きた理由とそのなかでとりわけ喜びを感じた出来事」っていう感じで、悲しみとか悲哀のニュアンスがなかったので、よくわかりません。
ladybirdの語源がわかったところで、「黒字に赤い丸のナミテントウはマリア様っぽくないよね?」とか、「無地のキイロテントウやアカイロテントウはどうするの?」「っていうか、最近ナナホシテントウはあまり見ないよ! うちに来るナミテントウは二紋型か四紋型で7つではないし!」とか、本題とは関係ない方向に思考がズレていってしまいました(笑)。
参考までに、テントウムシの種類を知るには、下記のサイトがとっても有効です。色も紋もいろいろあるもんですねー。
- 虫百科: テントウムシ
画像がキレイ。 - 昆虫エクスプローラ: 虫の写真図鑑 テントウムシの仲間
生息環境や地域分布まで一覧になってる立派なデータベース。 - やまびこネット: 大阪府のテントウムシ
図の一覧でわかりやすいですよ。
小さなテントウムシひとつで、こんなに話が膨らむとは。たまには興味をもって調べると、いろんなことがつながって、いいですねー。これで、ladybug/ladybirdって単語も、しばらくは覚えていられそう(笑)。
この記事を書きながら、夏休みの自由研究でもしたような気分になりました。
この記事へのコメント
交通手段は徒歩でしかないですよね。
羽を奪った代わりにその分、強健な足を与えたのでしょうか・・・
それか完全に人間の管理の下でのみ生存可能という事なのか・・・
ちょっと納得いかないですよね。
ウチのベランダもアブラムシが沢山いるけど
テントウムシに遭遇したのは数えるくらいしかありません。
てんとう虫って高くは飛ばないのかしら?(我が家はアパート3階です)
どーせなら「飛ばないゴ*ブリ」を研究してもらいたい!
> 羽を奪われたテントウムシはどうやってエサ場に行くのでしょう・・・
それは私も気になったところです。
羽を奪う方法は、脚力(?)を衰えさせることにはならないのか、活動範囲が狭まったテントウムシに体の変化は起きないのか、疑問はいろいろわいてきます。
うちはお宅より上層階ですが、テントウムシ来ますよ。^^
それだけ田舎ってことなのかしら…(笑)。
◆Hirokazuさん
「七つの大罪」も7ですねー。それから、「世界の七不思議」とか「ラッキーセブン」とか、7にこじつけたモノって、西洋圏に結構ありそうですね。
飛ばないゴキもグッドなアイデアですが、どーせ改造するなら、繁殖力を下げてほしいかも…。
それとゴキを完全にシャットアウトするモノとか。
害虫にはとことんじこちゅーモードになってしまいます(笑)。