なでる

最近、図書館に行く機会がありまして。図書館なんて久しぶりだわー♪とキョロキョロしていたら、文庫のコーナーに目が留まりました。

文庫が1つの書架にたくさん収められているのに、目の高さに配置されていた1冊の本だけが私の目に飛び込んで来ました。

今は亡き恩師の執筆したもの。

「ああ、懐かしい」

声が出てしまいました。

私が読んだ頃の本は四六版だったっけな。1年生の時に、さっぱり分からないとあたふたしながら一生懸命読んだものです。その後、大先輩方が文庫化に尽力されたのでした。本屋さんで探したことはなかったけど、こうして出会うとは。文庫本でも分厚いね(笑)。

無意識のうちにその本をなでていました。

懐かしいだけじゃ、きっとなでたりはしなかったんじゃないかな。手の届かないところにいってしまった、お礼も十分に言えないままお別れしてしまった人だから、自然と手が伸びたんじゃないかな…と思います。

さっきググったら、著書の中にはKindle版の本もありました。ビックリ!

先生が未来として語っておられた配本スタイルが、今ではもうごく普通のこととなっていたんでした。先生がいなくなってもうずい分経つのに、Kindle版が出ているなんて。影響力の大きさがこんなことでも分かるなんて。

私はあまりに普通すぎて学問的なものを受け継ぐ器ではなかったけれど、それでも、価値観とか判断基準とか、人としての大事なアタッチメントとか、授かったものは大きかったと、今さらながら噛みしめました。

この記事へのコメント

加藤
2014年11月19日
先にKindle版を見つけていたらKindleをなでていたかというと、きっとそうではありませんよね。
本は著者の分身みたいな感じがあります。著者に繋がっているもののような気がします。「拠り所」的なところもあります。
それでも私は心を鬼にして本を切ってPDF化しましたが。(ほんとに鬼だわ^^;)
本は音楽とはちょっと違った存在の仕方なのですよね・・・とこの記事を読みながらしみじみと思いました。
もも@管理人
2014年11月20日
◆加藤さん
先にKindle版を見つけていたら…ですか。考えてなかったー。
そうですねー、きっと「先輩たち頑張ったのかなー?」くらいの軽い感想しか持たなかったかもしれません。
本特有の触れるという要素は、心に届くものがいろいろあるように感じます。著者につながっている感覚もそうですね。
デジタルにしたからといって、鬼ってことはないですよー。デジタルに変換してでも手元に残すのって、むしろ愛だと思います。^^

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