デルフィニウムは不思議

今年はデルフィがよく咲きます

今さらだけど、うちのデルフィニウムの正式名称をご紹介。(*^o^)/
  デルフィニウム・シネンシス ‘ミストラル’シリーズ
  Delphinium grandiflorum(=D.chinense)

‘ミストラル’シリーズ には、ラベンダーミストラル、ブルーミストラル、スカイミストラル、ピンクミストラル、スノーミストラル、の5色のバリエーションがあるんです。
ミックスの種を買ったので、うちで咲いたのがどれかわかっていませんでした。

急に思い立って、メーカーのサイトを見てみたら、どうもうちのは‘ピンクミストラル’ぽい。花色が淡赤紫、丈55cmという特徴が見事にマッチしています。
足掛け3年育てていて、今頃名前を調べるというのも間抜けな話ですねー。

今年はたっぷり咲いたし、花期も十分あったから、関心を注ぐことができたんです。裏を返せば、去年は花数も少なくあっという間に花期が終わってしまったわけなんですが…。
見ていると、不思議なことに気が付きますね。

不思議な真ん中の花びら-1

咲き始め

デルフィニウムの花びらって不思議です。

5枚の花びらの花って、結構メジャーだと思うんです。
代表格だと、梅や桜がそうですね。イメージしやすいでしょ?

デルフィニウムも、パッと見は5枚のように見えるんですけど、違うんですよ。真ん中に小さい花びらが2枚あるんです。
コレ↑は、咲き始めの花。そして、その拡大画像。↓

黄色い部分は毛でした

この小さい花びらには、去年は気にしていなかったけど、黄色い部分があるんです。
「なんでここだけ黄色なのかしらねー」なんて思いつつ、よーく見てみたら…。花びらの一部が黄色になっているんじゃなくて、黄色い毛が生えているんですよ。ビックリです。
写真では、ちょっとわかりにくいですね。毛だけが黄色で、花びらのベース部分は黄色くないんです。

花びらに毛が生えているってことは、ココに虫が運んだ花粉を付けさせるためなのかなー?

不思議な真ん中の花びら-2

それとは別に気が付いたことが。2枚の小さな花びらは、開花の段階によって形態が変わるんです。

閉じちゃってます

やくが開いて花粉が出てくると、小さな花びらはおしべもめしべも覆うような形になるみたい。
実は、私にとって一番大きい発見はこれでした。

わざわざ異質なものが付いていて、他とは違う動きをするんだから、きっと理由があるよね。

最初に考えたのは、デルフィニウムが自家受粉をするためなんじゃないかってこと。イメージはスイートピーやマメ科の植物。あれってしべが見えないようになってるでしょ?

ニュージーランドのデルフィニウムに関するサイトを見つけて読んでみたけど、私の英語力(と根気)では難しすぎる~。自家受粉するみたいに書いてあるようにも思うんだけど…。

でも、目的が自家受粉だとするなら、黄色い毛が必要ないんじゃないかという気がするのですよ。

で、次に考えたのが、黄色い毛に花粉が付いたり、あるいは虫が触れたりしたら、閉じるようにできているんじゃないかってこと。
そうすれば、せっかく手に入れた花粉を効果的に受粉できそうですよね。

また開いてます

なんと、開花後期になると、小さい花びらはまた開くんです。↑
この写真だと、小さい花びらは万歳をしたように全開です。まだほんの少しですけど、子房が膨らみだしています。

そして、小さい花びらから散るんです。先にお役御免なんでしょうか。

まだ「不思議だねー」と独り言を言っているだけなので、もし何かご存知の方がご覧になっていたら、小さな花びらの正体をぜひ教えてください。

しっぽがあるのと無いのと

しっぽがある しっぽがない

花のお尻にしっぽが付いているの[左]と、無いもの[右]とがあることにも気が付きました。
切花で見るデルフィには、付いてますよね。

基本種は距(きょ)と呼ばれる突起物を花につける構造を持っていますが、この品種には距がなく、すっきりとした花形のシリーズです。

メーカーのサイトにそんなことが書いてあったのです。
しっぽにも名前があったんですねー。
しっぽがあるのは先祖返りってことですね?

距という字は、「きょ」と読ませているところもあれば、「けづめ」と読ませているところもあるようです。

「けづめ」と言えば、ニワトリにも付いている後方にある爪のことですよね。なるほどねー。見えなくもないかな。

デルフィス(Delphis)はギリシャ語でイルカを意味し、花の形がイルカの鼻に似ている事が語源。
After GargeningGardening ≫ デルフィニューム

イルカが語源とは…。イルカ語源説はネットでもたくさん見かけたけど、イルカの鼻とはね…。イルカの胴体もしくは尾びれかと思っちゃいました。しっくり来るのは、やっぱり「しっぽ」かなぁ。
(イルカの尾びれ説もあります。文献に当たったわけじゃないので、真相は不明)

余談ですが、デルフィニウムの別名は、大飛燕草(おおひえんそう)。ツバメに似ている草ってことかな?


切花を買っただけでは、ここまで観察しませんねー。種から育てていればこその興味かもしれません。
今年はデルフィニウムを楽しめてます。(*^ー')b⌒☆

この記事へのコメント

2007年05月30日 19:49
透き通った花びらがとても美しいです。
小さな花びらもとてもかわいらしい・・・。

実は、カタログが届いたので検討中の秋に蒔こうと思っている種の中に、デルフィニウム・シネンシススカイミストラルも含まれています。
こちらの記事を見ていっそう楽しみになりました。
でも、発芽や栽培は難しいですか?
かなり心配です。
2007年05月30日 20:36
◆由莉ままさん
由莉ままさんは種まき上手ですものー。
私は種まきから育てるの下手んなんですよ。(^_^)ゞ

確か、このデルフィの発芽率は50%と書いてあったかな。かなり低いですよね。
下手な私じゃ参考にならないけど、3つしか発芽しませんでした…。
「‘シネンシスブルー’ ‘ミストラル’などのシネンシス種は、‘オーロラ’に比べて病気に弱い性質があるので、露地で栽培する場合は、雨のかからない場所を選ぶか、雨よけをしたほうがよいでしょう」
と書いてありましたけど、うちは雨の当たらないベランダのせいか、特別何もしないで育ちました。
由莉ままさんなら、きっともっと上手くできますよ!

参考までに、メーカーの発行物のバックナンバーをご紹介しますね。
http://www.takii.co.jp/flower/bn/pdf/20040907.pdf
2007年05月30日 21:44
へぇ~
デルフィニウムは奥が深いなぁ。
うちのデルフィニウムをよく観察する前に
花が終わってしまいました。
その後、なんだか種のようなものができてきました。?。?
あれを植えたら育つのかな?

2007年05月31日 00:15
◆nayamomさん
種が採れそう?
じゃあ、自家採取の種で種まきしてみては?
うまく発芽したら万々歳ですよね。
発芽率が高くないから、ダメ元で。
のんちゃん
2013年04月20日 15:13
とても綺麗な花ですよね!デルフィニウムの種はどこで購入されていますか!?なかなかみつからないので教えて下さい(*´-`)
もも@管理人
2013年04月20日 16:47
◆のんちゃん
私はタキイのタネの通販で購入しました。
今さくっと調べてみたら、楽天でも扱っていますね。
種が売っていない店でも、GWくらいになると苗を売っていたりしますよ。

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